中喜 “僕は、内装職人1年生。”
新潟のランドマークとも言える建築物の内装を数多く施工してきた株式会社中喜。職人を目指す若い人材の採用を目指して、新人の心境を物語化した短編映画のようなリクルート動画を作成しました。
01 Planning
先輩不在を逆手に取ったショートストーリー
畳の卸問屋として新潟市で創業した株式会社中喜。現在は内装工事、建築工事、畳事業の3つの事業に取り組んでいます。創業 133 年の歴史の中で、新潟のランドマークとも言える建築物の内装工事を数多く手がけてきました。今回は長年培ってきた技術を継承する、職人志望者を採用するためのリクルート動画の作成をご依頼いただきました。これまでは内装工事の専門技術者が集まった「中喜装栄会」と連携していた同社。社内に先輩となる職人がいないため、働くイメージを説明しにくい点が課題でした。
そこで、新人が語り部となる短編映画のような構成を提案。主人公の心の機微を印象的に表現するため、セリフは社外のコピーライターと協力して制作しました。積み上げてきた歴史が物語る同社の技術力と、社内外問わず協力し合う職人がいる安心感も伝わる映像を目指します。
02 Making
セリフが伝えたい感情を、映像と編集技術で表現
今回は色彩表現に優れ、映画やCMの撮影などで使われるシネマカメラを採用。撮影時はもちろん、撮影後にも色合いを調整でき、登場人物の感情が滲み出たような映像を作ることができます。こだわりの機材で臨んだ撮影当日。1カットごとに細かな演出を加えながら、撮影を進めました。
例えば、手ぶれによる映像の揺らぎを意図的に残し、臨場感や不安な様子を表現。倉庫のシーンでは、照明を設置して夕日の雰囲気を再現しました。キラキラと舞う砂埃も自然に映ったのではなく、スタッフが手で舞い上げてカメラに映り込むように撮影しています。編集段階では、作り込んだ映像が説明的にならないように心掛けました。受け手が想像する余白を残し、語りかけられているような印象を大切にしています。
03 Response
BGMと映像の明暗を連動させ、より印象的に
動画後半の暗転とともにBGMが切り替わるシーンにもご注目ください。曲の盛り上がりに合わせて光が差す演出で、主人公の心情が不安から希望に変わる様子を表現しました。ここで聞こえてくる「僕は、内装職人1年生。」というセリフ。実は動画冒頭でも使われている表現ですが、主人公の思いが変化していることを感じ取っていただけたらうれしいです。
動画を見て、「素晴らしい出来です」と大変喜んでくださった中喜の中村社長。加えて「スタッフ全員が妥協なく良い作品を作ろうとしている姿に感謝すると同時に、非常に感銘を受けました」と、MADの作品づくりへの姿勢も高く評価していただきました。完成した動画はWEBサイトのリニューアルに合わせ、WEBサイトとYouTubeにて公開されました。
04 Website
中喜さま|採用サイト
https://nakakinet.co.jp/recruit/
中喜さま|公式YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=IE4JX2oAxx8