新潟医療福祉大学 “私の身体の一部は職人の手で作られている”
義肢装具づくりの工程と繊細な手仕事を捉えたドキュメンタリー映像です。シネマティックなライティングと手捌きをじっくり見せるカメラワークにこだわり、職人の誇りと情熱が伝わる映像を目指しました。
01 Planning
細かな手仕事と静かな情熱を映像化
義肢装具士とは、義手や義足、装具を用いて身体に障がいのある方を支援する専門職種。新潟医療福祉大学は世界でわずか20校、国内の大学では唯一の国際義肢装具協会(ISPO)認定校です。今回、義肢装具士という仕事の認知度を高めるために、ものづくりや手仕事に焦点を当てた映像コンテストへの応募を決意。短編映画のような作品を作りたいと考え、制作実績を見てMADにお声がけくださいました。
ご相談の時点で応募締め切りまでに残された時間は短く、制作にかけられるのは約1カ月。すぐにロケハンを兼ねたヒアリングを実施し、作りたいイメージを共有しました。映像で伝えたいのは、製作工程と一つひとつの作業への熱意、患者への真摯な姿勢。なかなか見ることのない製作風景を丁寧に映し、静かな情熱が伝わる映像を目指します。
02 Making
限られた時間と環境でベストを尽くす
義肢装具の製作は工程が多く、一つひとつに時間がかかります。しかし、撮影にかけられる時間にも、映像の尺にも、限界がありました。そこで、ヒアリングに加えて徹底的な情報収集を実施。全行程の中から撮影したい作業を具体的にリストアップして、出演される義肢装具士の先生と共有。限られた時間内で工程を撮りきれるよう事前準備にご尽力いただきました。
当日は時間と準備の関係上、全てが一発勝負。2台のカメラを配置し、異なるアングルから同時に狙って撮影しました。編集では、職人の誇りや作業の繊細さを表現するため、手元や表情をアップで捉えたカットを多めに使用。カメラ越しだからこそ見ることのできる近距離の映像で、インパクトを高める効果も狙いました。
03 Response
陰影を利用して手仕事の奥行きを演出
ライティングにもこだわっています。シネマティックな映像を目指して、室内の照明は全て消して自然光だけで撮影。さらに、カーテンをうまく使って一方向からのみ光が当たるよう調整しました。この一手間できれいな陰影が生まれ、動きの一つひとつに奥行きを感じる映像に仕上げることができます。
完成した作品は、「想像以上のクオリティで感動しました。かっこよく撮っていただき、ありがとうございます」と非常に喜んでいただけました。現在、新潟医療福祉大学のYouTubeにて公開中です。義肢装具自立支援学科のInstagramには在校生の音声を組み合わせたバージョンも投稿されているので、そちらもぜひご覧ください。
04 Other Versions
05 Client Contents
●新潟医療福祉大学さま|YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=EhIkCGuq2_k
●新潟医療福祉大学義肢装具自立支援学科|instagram
https://www.instagram.com/nuhw_poat?utm_source=ig_web_button_share_sheet&igsh=ZDNlZDc0MzIxNw==